養子縁組(離縁)と改姓について

養子縁組が成立すると、原則として、養子は養親の戸籍に入り養親の氏を称することになり、親となった養親の嫡出子としての身分を取得すると同時に、養親の親族とも親族関係を生じます。

逆に養子縁組を離縁した場合は、原則として、養子は縁組前の氏に戻ります。



離縁後も続称したい場合


養子縁組を離縁した場合は、原則として、養子は縁組前の氏に戻ると述べました。
では、離縁後も養親の氏を続称したい(使い続けたい)場合は、どうすればよいでしょう。
養子縁組の期間で結論が変わります。


1.縁組の日から7年経過している場合


縁組の日から7年を経過した後に、離縁により縁組前の氏に戻ってしまった場合、離縁の日から3カ月以内に「離縁の際に称していた氏を称する届」という役所に備え付けの所定の届出をすることで、離縁の際に称していた氏を称することができます。 なお、この届出は離縁の届出の際に同時に行うことができます。

2.縁組の日から7年経過していない場合


この場合は、離縁の際に続称していた氏を称する届をすることができません。
ですので、原則通り、縁組前の氏に戻ったままです。
では、それでもなお続称したい場合はどうすればよいのでしょう。

この場合は、家庭裁判所の氏の許可申立てをして続称を認めてもらうことにより、そのまま使い続けることができます。

当事務所は、この場合のお手伝いをさせていただいております(本件以外の氏の変更事案についても対応しております)。

【条文】
民法810条 
子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。


結婚後の養子縁組と氏の関係


結婚後に養子縁組をする方も多いと思います。
その場合の、氏はどうなるのでしょうか?
民法上は、
「民法810条 
子は、養親の氏を称する。ただし、婚姻によって氏を改めた者については、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は、この限りでない。」
という規定があります。
どういうことでしょうか。
例を挙げてみます。夫の氏を選んで婚姻した後、妻の両親と夫が養子縁組した場合 

結婚時に夫の氏を選択し、その後夫が妻の両親と養子縁組をした場合


夫の氏を選んで結婚しているため、妻は結婚したときに夫の戸籍に入り、夫が称していた氏に変わります。
その後、夫が妻の両親の養子になるという養子縁組をした場合は、夫が養子縁組したことに伴い、妻の両親の氏を名乗ることになり、同一戸籍に入っている妻もそれに伴い、妻の両親の氏を名乗ることになります。
つまり妻の旧姓に氏が変わるということです。  
先に述べたとおり、養子縁組をすると、養子は養親の氏を称することになります。
養子縁組をした夫(養子)は、養親(妻の両親)の氏に変更になります。
この時妻は結婚時に夫の氏を選んでおりますので、夫の氏が変われば妻の氏も夫の変更後の氏に変更になるのです。婚姻後でも夫の氏が変われば、妻もその氏に変わります。  
たとえば、夫が別な人(まったくの他人でも)の養子になって、その人の氏に変われば妻もその人の氏に変わるのです。  


逆に妻が夫の両親と養子縁組した場合


当然のことながら、妻と夫の両親との養子縁組は正式に成立します。
しかし、妻が夫の両親と養子縁組しても夫婦の氏は変わりません。
当然、養子縁組すれば養子(妻)は、養親の戸籍(夫の両親の戸籍)に入って、夫の両親の氏に変更になると思われるかもしれませんが、この場合、妻はすでに夫の氏を選んで結婚しているので、養子縁組しても氏は夫の氏のままです。
養親の戸籍にも入りません。
夫婦が別戸籍になることはできないためです。

なお、夫の両親、妻の両親部分を第三者に置き換えても同様の結論になります。


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